大家さんは経営感覚を持つべき 管理会社に任せっきりではダメ

私は不動産業をしている。

特に、収益物件を中心にしているわけではないけれども、たまに、お客さんから投資についての相談を受けたりすることがある。

今から7~8年前のこと、住宅のお世話をさせていただいたお客さんから、実家に空地があるので、その活用方法についての相談があった。

不動産投資 アパート経営

訪ねてみると、その土地は山陽本線で岡山駅から20分弱、最寄りの駅まで歩いて5分の場所にあった。

岡山駅までのアクセスは良いが、その駅周辺には、スーパーとかのお店が何もなくて、「人気がある」とは言い難い場所ではあった。

けれども、自分が育った町から近いこともあり、この周辺のことをだいたい把握している私は、「駅近」ということもあり、アパート経営が成り立つのではないか」と思った。

店がないと言っても、車に乗って10分~15分走れば、スーパー等が集まっている町には出れる。

また、そのくらい走れば工業団地もある。

そこで私は、お客さんに「ここなら、アパート経営をされるのもいいのでは」とアドバイスをさせていただいた。

そうすると、お客さんも興味を示されたので、アパートを建てた場合の収支がどうなるのか、また、そのメリット、リスク等を、改めて説明させていただくことになった。

後日、私は大手メーカーで20年以上、アパートの販売をしていた後輩とともに、資料を持って、お客さんを訪ねて、詳しい説明をさせていただいた。

話は順調に進み、そのお客さんはアパート経営を始められることとなった。

大家さんは経営者

私は、以前テレビで、素人のおばちゃんがアパート経営に乗り出し、順調に軌道に乗っているという話を見たことがあった。

そのおばちゃんは、時間があれば自分のアパートに行き、草刈をしたり、掃除をしているとのことだった。

そうしていると、自然に入居者とも話をすることになり、どんな人が入居してくださっているのかを把握できるし、、顔見知りになると、出ていく際には、友達を紹介してくれたり、アパートをきれいにしていると、イメージが上がり、入居も決まりやすい、というような話だった。

私はアパートを建てられたお客さんに、そのおばちゃんの話をして「アパート経営をするなら、管理会社に任せっきりにするのではなく、自分でも、そういったことをしたほうがいいよ」というアドバイスをさせていただいた。

すると、そのお客さんは、私が言ったことを忠実に実行されて、定期的に自分がオーナーとなったアパートに行っては、草刈や掃除をされている。

そして、定期的に、賃借人のかたに贈り物をしている。

賃借人はお客様

そのオーナーいわく、「借りて下さっている方は、大切なお客さんですから、当然のことです」とのこと。

オーナーの方がこういう誠実な姿勢なのだから、このアパートは完成以来、ほとんど満室という状況が続いている。

その後、このサラリーマンオーナーは、市内の駅近の好物件も入手され、現在は、2軒のアパートを保有されていて、ある程度、経営のノウハウがわかってきた現在は、管理会社を入れず、ご自分で管理されるようにまでなっている。

店舗部分の空きが出たときなど、お隣の方に「借りていただけませんか?」と積極的に声をかけられ、話がまとまったというようなこともあった。

 

低金利の現在、不動産投資に興味を持たれている方が増えている。

けれども、なにごともそうだけれども、お金儲けというのはそう簡単なものではない。

アパートのオーナーも経営者だ。

やるのであれば、ここに紹介したオーナーのように「しっかりとした経営感覚を持たなければいけないだろう」。


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