前半、ドイツに押されっぱなしで防戦一方の展開に「まだドイツとの差はあるのかな?」と思った。
「勝つのは難しいか」と期待はしぼみ、力が抜けて後半を見る。
ところが、後半、システムを変えると徐々に日本がボールを持つ時間が増えてきて、本来の日本の攻撃のリズムが出てきた。
「勝ちに行くしかない!」
攻撃的な選手を次々と投入する。
だんだんと「ゴール」の予感がしてきた。
すると、後半30分過ぎ、左サイドの三笘のドリブルから、南野のシュート、キーパーが弾いたボールを、堂安がネットに突き刺さるゴールを決めた。
「やった!」
思わず声が出て、手を叩く。
このまま同点で終われば・・・
なんて思っていたら、その数分後、今度は右サイドから板倉のロングボールを絶妙なトラップで受けた浅野が、強烈なシュートでゴールネットを揺らした。
「逆転!」
このまま終われば、ドイツに勝てる
あと何分?
時計が気になる
アディショナルタイムは?
7分
そんなにあるの
耐えきれるか
ドイツの猛攻
シュートの度に肝が縮む
あと何分・・・
手に汗を握る
「ピー!」
試合終了の笛
「勝った!」
本当に勝った
涙が出そう
こんな日がくるなんて!
29年前のドーハの悲劇、前回大会でのベルギー戦の屈辱
そんなものをすべて吹き飛ばしてくれる、会心の勝利だった。
強くなったな、NIPPON!