サウスポーに変身
私は、4年ほど前から卓球をやっているのですが、1年と4カ月程前に、利き腕である右手の肘を痛めました。
「こりゃ、当分、卓球はできんなあ」と思っていたのですが、「待てよ、右手が使えないのなら左手ですればいいのでは」と思いつき、この際、サウスポーに変えることにしました。
これには、もう一つ理由があって「利き手の右手でやっていたら、どうしても力が入るので、左手でやってみたらどうか」という思いがあったことと、「今まで使っていない左手の手首の方が柔らかい」と感じていたこともあります。
それ以降、私は、卓球するときはもちろんのこと、食事をするとき、字を書くとき、服を着るとき、脱ぐとき、歯磨き、ハサミで紙を切る時、マウスの操作等々、日常のすべてのことを、できるだけ、左手でするようにした。
同時に、サウスポーの体の動きをするには、利き足も左足に変えた方がいいということに気づき、足を踏み出すとき、階段を上るとき、ズボンをはくとき、脱ぐとき等、左足からすることにした。
それと、ウォーキングをする時は、右回りでしている。
至難の業
サウスポーに変えて、最初のうちは、当然ながら、卓球では、サーブも打てない、入らない、字を書いたり、食事をするのも、手が全く思うように動かず、左利きに変えることは、至難の業のように思えた。
卓球では、初心者の方にも、コロッと負ける始末で「あまりの下手さに耐えきれず、何度、右利きに戻そうと思ったことか」わからない。
けれども、その度に「ここまで辛抱したのだから、あと1回、もう1回と、サウスポーで頑張ってきた」
そうしているうち、サウスポーに変えて、1年ぐらい経った頃から、やっと「自分の感覚として左手が動き出してきた」
それから4カ月経った現在は、右手でやっていた時の70%ぐらいまで、戻ってきた感じがしている。
あとは「100%に戻し、右手の時以上に進化していくのも時間の問題だ」とまで思えるようになってきた。
今では、左手で食事をしたり、字を書くことも、だいたい、できるようになってきた。
右利きから左利きに変えることで、感じた効果、気づき
「右手と左手の両方が使える」ということは、誠に便利である。
食事の前半は左手で、後半は右手で、字を書くときも、左手で書いていて、疲れてきたら右手でというようなことが可能になってきた。
また、利き手、利き足に関係なく、両方が使えるようになってきたので、「体のバランスが良くなった」と感じている。
脳内で何が起きているのかは、わからないけれども、「発想がよくなった」「考え方が柔軟になってきた」とも感じている。
具体的な例を、私の長年の趣味である競馬を例にとって記します(⌒∇⌒)
競馬で穴馬券を的中させるには、常識に捉われない予想、発想が求められのですが、左利きに変えてから、今までは思いつかなかったような予想、発想が出てくるようになった気がしています。
もちろん、レース前の予習とレース後の復習を、しっかりした上での話です。
競馬を例にとって記しましたが「これは、仕事等の他のことにもあてはまるのではないか」と思います。
それと、いろいろな出来事に対して「ちょっと待てよ、そんな考え方もあるな」と、以前よりも、柔軟に、自然に受け入れらるようになってきた気がしています。
これらのことは、左手を使い出してから、1年以上経ってから「左手が自分の感覚として動き出してから」感じるようになったことです。
だから、1カ月や2カ月、半年ぐらいでは、感じることはできないのではないかと思います。
個人差があるでしょうから、そのような変化を、なにも感じないという人もおられることでしょう。
左利きに変えて気づかされたこと
左利きに変えることで、不都合なことにも気づかされます。
ノートは、右利きの人が書きやすいように作られているので、左手で書こうとすると、とても書きにくいです。
また、男性のズボンの社会の窓のファスナーも、右手で開けるようになっているため、左手ではやりにくい。
陸上競技のトラックを左回りにしているのは、利き足が右利きの人が多いからだという説を聞いたこともあります。
他にも、左利きの方用のゴルフ道具の種類が少ない。打ちっぱなし場には、左利きの方用の打席が少ない等
世の中って、右利きの人向けにできているんだな、ということに気づかされ、左利きの方のご苦労が、少しはわかってきたような気がしています。
左利きの世界を体験 まとめ
私はここまで、右利きから左利きに変えたと記してきましたが、厳密に申し上げると、卓球では、サウスポーに変えたけれども、日常の生活では、左手を中心に使ってはいますが、右手も使っています。
そうした方が、バランスがいいからです。
以前、NHKの特集で、世の中の人口の1割程度は左利きの人がいて、なぜ、左利きの人が生まれるのかは、まだ、解明されていないと言っていた。
その特集の最後に、女子アナウンサーが「なぜ、左利きの人が生まれるのかが解明されたら、左利きになれるというような薬が発明されて、左利きになるということが可能になるかもしれない」「そうなれば、その薬を飲んで、左利きの人の世界を体験してみたいものだ」と言っていた。
私は、そんな薬の発明を待たなくても、既に、左利きの世界を体験している(⌒∇⌒)
皆さんも如何ですか。
今までと違った世界を体験できますよ(⌒∇⌒)