まだ、競馬歴は15年程度の私だが、今までで一番衝撃を受けたレースは、
牡馬の3冠馬、ディープインパクトが勝った皐月賞だ。
このレースで圧倒的な一番人気だったディープは、スタート直後大きくつまづき、騎手の武豊は危うく落馬しそうだった。
穴党のファンたちは、「これでディープはないな」とほくそ笑んだ。
ところが、大きく出遅れたのもなんのその、「ヨッコラショ!」と態勢を立て直したディープは、最後方からゆったりと走り出し、
第4コーナーを回ると、飛ぶような脚を繰り出し、大外一気を決めてあっさりと勝った。
これには、みんな度肝を抜かれ、唖然とした。
この時の皐月賞は、ディープインパクトの強さを象徴する衝撃的なレースだった。
昨日の秋華賞。
その衝撃に匹敵する牝馬が出現した。
京都の2000m、内回り、コーナーを四度回り、かつ直線は短いトリッキーなコース。
通常なら、逃げた馬が勝ってもおかしくない展開だったのだが、この馬には、そんなことは関係ない。
そこから届くのかという心配などご無用、大外一気をあっさり決めた。
桜花賞で直線一気を決めた矢のような脚もすごかったが、昨日のレースで見せた脚はそれ以上のものだった!
「この馬なら!」
競馬ファンはそう思ったのではないか。
日本馬が挑戦し続けている凱旋門賞。
今までに、2着は何度かあった。
もう少しで手が届きそうなところにきているとは思うが、そのもう少しの壁が大きく立ちはだかる。
しかし、この馬ならやってくれるのではないか。
そんな大きな夢を抱かせてくれた。
フランス人のルメール騎手が、日本馬に騎乗して凱旋門に勝ち、故郷に錦を飾る。
そんな夢が実現する日は近い!