他人の評価は気にしない 自分が納得いく仕事をする

大学を卒業して入社した会社を半年足らずで辞めた私は、職業安定所(現在のハローワーク)で見つけたある会社に再就職をした。

その会社は本社が東京にある中堅のメーカーで、私は地方の営業所で営業マンとして働くことになった。
就職して3年ぐらい経った頃、私は大阪支社へ転勤になった。

当時、まだ若く生意気盛りだった私は「俺ぐらい仕事ができる人間はいない」(笑)ぐらいの思いで大阪支社へ乗り込んだのであったが、どっこい、地方とはやっていることが全然違い、私の力など、全く歯が立たなかった。

私は、都会のスピードや仕事量についていけず、自分を見失い、今までできていたことまでできなくなり、上司からは「あいつは仕事ができない」「ダメなやつだ」とのレッテルを張られた。

私はとても悔しかったのだが、都会の荒波の渦に巻き込まれ、どうすることもできなかった。

しかしながら「水に慣れる」というのでしょか。
時が経つに連れ、だんだんとそのスピードについていけるようになり、仕事量もこなせるようになっていきました。

そうなってくると、もともと実力のある私は(笑)、売り上げを伸ばし、実績を積んでいくようになり、上司の私に対する見方も変わってきて、今度は「大切な得意先や大きな仕事は、あいつに任せろ」と言われるようにまでになりました。

赴任した当初は「あいつはダメだ」と言われていたこともあり、私は「見たか、わかったか、俺の本当の実力が!」と言わんばかりに調子に乗っていきました(⌒∇⌒)

私はたくさんの仕事を抱えて、毎日忙しくしていたのですが、ある時、ふと、疑問が芽生えてきました。

俺はこんなに忙しく働いているのに、先輩たちは、残業をしている俺を横目に「お先に!」って帰っていく。
それでいて、給料は俺の方が少ない。

「これって、おかしいんじゃないの?」と。

・・・「そうか、俺はいいように調子に乗せられ踊らされていたなあ」と思った。

(今思えば、勝手に一人相撲を取っていただけなのかもしれない)

私は一人シャカリキになって仕事をしているのがあほらしくなってきて、だんだんとやる気がなくなっていった。

しかしながら、そういう気持ちで仕事をしていても面白くないので、こんなふうに考えるようになりました。

「そうか、俺は今まで、上司の評価ばかりを気にして働いていたがそうではなくて、これからは、自分が納得いく仕事をしよう」と。

今から30数年前のこと、大阪で働いていた頃の良き思い出です(⌒∇⌒)。

自分が納得いく仕事ができたら、それでいい。