親切なおばちゃん

私は1か月半に一度岡山大学病院に検査のため通院している。

検査を終えるとちょうど昼ぐらいになるので、いつも病院内にあるセルフの「うどん屋」で食事をするようにしている。セルフなのだが注文を受けてから湯通ししてくれているのだろう、麺が出されるまで少し時間がかかる。そうして出てきたうどんはツヤツヤしていて「ピカッ」と光り、とても美味しいのだ。

ありがたい「おせっかい」

その日、うどんが出てくるのを楽しみに待っている間、お店の大将に「ここのうどんは美味しいですね」と話しかけると、大将は「岡山は讃岐に近いし自然とレベルが上がりますよね」とのこと。

うどんが出来上がり席に着こうとしたところ、近くにいるおばちゃんに「あなた、ここに座りなさいよ」と言われた。

「はて?どうして?・・・・・なにか私が悪いことでもして説教でもされるのかな?・・・いや、俺は何も悪いことはしていない・・・なんだろう?」というようなことが脳裏を過ぎったが、言われるとおりにその席に座った。

そうすると「あなた、この店も美味しいけれど、もっと美味しいところがあるから教えてあげる」とのこと。

「どこにあるのですか?」と聞くと、「大元病院の近くにある」とのこと。なんでも、大元病院に行ったときに、たまたまそのお店に入って食べてみたらとても美味しかったそうだ。

「そうですか、そんなに美味しいのなら今度行ってみますね、ありがとう」

それから、他愛のない世間話をしながら、隣り合わせで一緒にうどんを食べた。

先におばちゃんが食べ終わり「じゃあお先にね、またお会いすることがあるかもしれませんね」」と言って席を立たれた。

「ありがとう、おだいじに」と私は答えた。

思いがけず、うどん屋さんで温かい触れ合いを感じることができた。

気さくに声をかけてくれたおばちゃんに感謝だ。