先日の高松宮記念は、1着入線の馬が降着になるという波乱の結果となったのだが、それにより「外れた」と思った私が買っていた馬券は、一転して「的中」となった。
緊急事態宣言が発出されているのに「ノー天気に競馬の話か」とは言わないで(笑)
日本中央競馬会は農林水産省の管轄であり、その売り上げの一部は国庫に納付され、畜産の振興、社会福祉事業の振興及び地方財政の改善に貢献しているのです(私も今回改めて確認いたしました 笑)。
予 想
G1レースに出走してくるような馬はどの馬も強い。
また各陣営はそのレースに照準を合わせ馬を仕上げてくるのでハイレベルな戦いになる。
そのなかでも、このレースには、ダノンスマッシュ、グランアレグリア、タワーオブロンドンと3頭の強い馬が出走していた。
普通に予想すれば、この3頭のうちのどれかが勝つと考えられ、オッズも拮抗していた。
私はその中から「ダノンスマッシュが勝つのでは」という予想をしたのだが、この日の中京競馬場は、朝まで降り続いた雨でかなり力を要す重馬場になっていたので、「この馬場をこなせるかどうか?」という一抹の不安があった。
もし、この3強が負けるとしたら・・・・・・・
盲 点
考えられるのは、逃げ馬のモズスーパーフレアの逃げ切りだろう。
この馬、昨秋の同じくG1レースのスプリンターズステークスで勝ち馬とは0.1秒差の2着にきていた。それもゴール直前まで逃げ、ゴール前最後の最後で差されはしたが「勝ったか!」というきわどいレースをしていた。
しかしながら、その後の2走の成績がもう一つで、今回は逃げ馬には不利な外枠に入ったということもあり、単勝は9番人気、オッズは34.5倍とかなり人気を落としていた。
人間とは現金なもので、2走凡走しただけで見限り、予想の外に追いやってしまうのだ。
本来は力のある馬、「盲点」に入ってしまっているのだ。
今回は調子良さそう。
こういう時が「穴」の狙い目、高配当が狙えるチャンス!
なにより、騎手の「やることは決まっている。ビュンビュン行く。見とってください!」という思いっきりのいい言葉に強く惹かれた。
私は、3強が勝つ馬券とは別に、3強を2着付けにし、この馬からの馬券も買い足した。
審 議
レースが始まると、思い描いた通りの展開になった。
騎手が宣言していた通り、思い切りのいい逃げ、ペースも良さそう、
最後の直線、「このまま、このまま」と願いながら観戦していたのだが、
「アチャー!やられたかぁー!」
4頭ほぼ同時にゴール板を駆け抜けた大接戦だったが、モズスーパーフレアはゴール直前に伏兵のクリノガウディ―という馬に差されたように見えた。
「やられた!」と落胆していたところ、レース中に不利があったということで、審議になった。
それも、審議の対象は1着入線のクリノガウディ―で、この馬がゴール前でよれて斜行し、2着のモズスーパーフレアと4着のダイアトニックの進路を妨害したのでは、という内容のものだった。
私はすぐに頭が回らず「仮にクリノガウディ―が降着になり2着になったとしても、この馬からの馬券は買っていないからハズレはハズレだ」
と落胆していたのだが、次の瞬間、頭が正常に機能した。
「そうか、妨害した相手に4着入線のダイアトニックも入っているのだから、クリノガウディ―が降着になれば、クリノガウディ―がダイアトニックの後ろになるため、ダイアトニックは3着に繰り上がり、1着はモズスーパーフレア、2着は3着入線のグランアレグリアとなり、
「ということは、えっ、私の馬券は的中?」になるのかな。
審議は長時間に渡った。
そりゃそうだ、なにせG1レースの1着入線馬が降着になるかどうかの大きな問題なのだから・・・・・。
どうなるのかなぁー?
降着の場合、私の馬券は当たっているのかなあー?
結果が出るまで、ドキドキ、ソワソワ・・・・・・・・・・
的 中
「入ったぁー!」
パソコンの残高が増えているのを見て「的中したんだ!」ということが分かった。
その後、審議の結果が映し出されているパトロールビデオを何度も見返し確認した。
確かに、クリノガウディはモズスパーフレアとダイアトニックの進路妨害を犯している、
けれども、もしも、この妨害がなかったら、ひょっとしてダイアトニックが突き抜けていたかも?
とも見える。
あくまでも映像での確認なので、なんとも言えないが・・・・・・・・
もしそうだったのなら、私の馬券は外れていた。
「うーん」ちょっと複雑。
まあ、そんなふうには考えない方がいいだろう。
競馬に限らずだが、「たら、れば」はない!
デビュー7年目の若武者、松若騎手の「けれんみのない、潔い逃げ」が、自身初のG1レース勝利を呼びこんだのだ。
そして、それに賭けた私の馬券が的中したのだ。
長くやっていれば、こういうこともあるんだなあ。