以前、お笑いタレントが当て逃げをして話題になったことがあったが、私にもこんなことがあった。
私は事務所の近くに月極めの駐車場を借りている。朝、いつものように車を停めてドアを開け、後部座席の荷物を取ろうとした時、うっかり、隣の車にドアを「コツン」と当ててしまった。
本当に軽く「コツン」だったので、私は気にすることなく、相手のドアの確認もしないで、事務所に向かい歩き始めたのだが、「待てよ、ひょっとして傷が付いていないだろうか?」と気になり、確認をするため駐車場へ引き返した。
隣の車の所有者を探す
当てたところを確認すると、白い粉を吹き斑点のようになっていた。「うーんどうするかな?」このぐらいなら「まあ、いいか」とも思ったのだが・・・・・「そうもいかないか」と考え直し相手に申し出ることにした。
しかしながら、隣に停めている人は毎日停めているようにはないし、会ったこともなく、どこの誰だかわからなかった。
「どうしよう?」私はその夜大家さんに電話をして事情を話し、相手の連絡先を教えてもらおうとしたのだが、大家さんは個人情報のこともあり。「連絡先の電話番号は教えられない」と言われ、名前と勤め先を教えてくださった。
その勤め先は・・・・・すぐ近くの交番だった。「隣に停めている方はおまわりさんだったのだ」。
次の日の朝、私は「お詫びをしよう」とその交番を訪ねたのだが、そのおまわりさんは夜勤明けで休みだった。しかたがないので応対をして下さった同僚の方に私の名刺を渡し、事情を説明して「お伝え下さい」とお願いしてきた。
現場検証
そうしたところ、その夜の8時頃、そのおまわりさん本人から電話があった。
「これから現場検証をするので、申しわけないけれど、出てきてもらえませんか」とのこと。
私は「えー、現場検証?事故扱い?今からですかぁー」と思わず口から出たのだが、すぐに我に返り「ちょっと待て、悪いのは私の方だ、出て行くのは当たり前だ」と思い直し「すぐに行きます」と返事をした。
現場に着くと、パトカーが赤色灯を回転させ、いかにも物々しい雰囲気。周囲の人たちも「何があったんだろう?」と驚いているだろうなあ。
そこには交通課の警察官が二人おられて「では、どういうふうに当たったのか再現してみて」と言われたので、私は借りている位置に車を停めて「こういうふうにドアを開けると、ここに当たって・・・うーんどこだったかな、この辺だと思うけれど・・・あった、これかな」という調子で現場検証に応じた。
その間、写真は撮られるわ、調書は取られるしで、私は「これはエライことになったなあ」「参ったな」と思っていた。
調書を書き終えられると一人の警察官が「あなた、このくらいのことでよく名乗り出られたな」と言われ感心された。
「ちょっとは迷いましたが、やっぱり正直に申し出たほうがいいかなと思いました」と私。
現場検証が終わり、「あとは事故証明書を作成して、私が加入している保険屋さんと話をします」ということになり、その夜は終わった。
その後、車を所有している警察官の方はディーラーにその車を修理に出された。
一件落着
1か月後、私が加入している保険屋さんから電話があった。「先方の方が修理に出されているディーラーから連絡があり、簡単に汚れが落ちたので無償で完了した」「ご本人もそれで納得されているので費用はかかりませんでした」とのことだった。
「そうですか、ありがとうございました」。後日私は、お礼のご挨拶をしようと菓子箱を下げて交番を訪ねた。ちょうどそのおまわりさんがおられたので、ていねいにお詫びをして、お礼を申し上げた。
交番を後にしての帰り道、「正直に申し出て良かった」、清々しい思いがした。
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